不思議！羽根もないのに風は送れる扇風機

羽根がないのに風が送れるという魔法のような扇風機が近年登場しております。そんな扇風機の不思議な原理や商品をご紹介。

2790 view

2020-08-14 21:39:37

そもそも扇風機とは

昔から涼をとる手段として定番で、クーラーほど高価でなく、設置場所も選ばないため、古くから家庭の冷房機器の中核を担っている家電です。

扇風機（煽風機、せんぷうき）とは、回転する羽根によって風を発生させて涼感を得る機器。通常、扇風機という場合には、小型電動機の軸に羽根をつけ、その回転によって風を起こす装置をいい、電気扇風機のことを指す。
同じ気温下でも風が当たると、人体が発した熱が滞留しにくいうえ、汗の蒸発熱により体温を抑制し、涼しく感じる[5]。電気扇風機は、モーターに羽根（ファン、プロペラ）をつけ、そのモーターによってファンを回転させる送風機で風を作りだしている。

謎の羽根無し扇風機の登場

それまで羽根が回って風が送られてくるのが当たり前であった中で、羽根の見えない驚きの扇風機は、ダイソン社より、2009年に登場しました。

ダイソン・エアマルチプライアー（英: Dyson Air Multiplier）は、2009年にイギリスのダイソン社により発表された、利用者が見えるところに羽根が無い扇風機の商品名、およびそのテクノロジーの名称。正式な製品名は「ダイソン AM01 エアマルチプライアー」、日本で登録されている商標は「AIR MULTIPLIER」（登録番号第5357533号）他。2010年、グッドデザイン大賞に選ばれた。
外見は「扇風機の外枠だけ」のようなリング状をしており、モーターはベース側に内蔵されている。内蔵された非対称形のインペラによりベース部分から吸い込まれた空気が、リング部分に空いた約1.3mmのスリットから高速で吹き出す。16度の翼型傾斜の上を通った風は円形の気流を生み出しコアンダ効果によって周囲の空気を巻き込むことで、吸気された量の15から18倍の風量を作り出す。これらの技術によって、従来の羽根を用いる扇風機に比べて「ムラのないスムーズな風」を送ることができる、とダイソンは説明している。

よく羽根無し扇風機・送風機と言われますが、実際には見える部分についていないだけで、送風部でなく、本体胴体部の中に、モーターが内蔵されていて、羽根を回していることがほとんどです。
下部の吸気口から空気をファンで吸い上げ、上部のリング状の狭い送風部に送ることで、コアンダ効果という、狭い隙間に高速で風を送ることで、周囲の風を巻き込んでより強い風になる現象を起こし、結果涼しい扇風機となります。